【RT833Fレビュー】ミドリ安全の「疲れにくい」「完全防水」安全靴は本当に最高峰か?サイズ感も解説

私は日本と海外を行き来しながら、ノマドワーカーとして生活しています。普段はPCひとつでどこでも仕事ができる身ですが、時には庭の手入れや温室の組み立て、ソーラー設備の設置といった現場の日もあります。

動きやすいスニーカーで過ごす日常と、つま先や足元の安全を確保したい作業日、この両方に対応できる靴が欲しくて選んだのが、ミドリ安全の安全靴RT833Fです。

この記事では、RT833Fのサイズ感歩きやすさ防水性能静電靴としての機能を深掘りします。実際に使用した感想も交えながら、ミニマリスト目線で”一足多役”が可能かどうかを検証してみました。

目次

ミドリ安全RT833Fはどんな安全靴?【基本スペック】

ミドリ安全 安全靴の中でのRT833Fのポジション

RT833Fは、ミドリ安全の安全靴ラインナップの中でも高機能モデルに位置付けられるハイカットブーツです。世界最高水準の防水透湿素材であるゴアテックスを採用し、雨天や水場での作業にも対応できる本格的な防水安全靴となっています。

さらにJIS規格で定められた静電気帯電防止性能にも適合しており、工場や精密機器作業など静電気対策が求められる現場でも使える静電安全靴です。

価格帯も一般的な安全靴より高めで、実売価格は3〜4万円台が目安となっています。

RT833Fの主なスペック

ゴアテックス防水透湿

甲革にゴアテックスを内蔵し、外部からの水の侵入を防ぎつつ汗の水蒸気は放出します。靴内部を常にドライに保ち、不快な蒸れを軽減してくれます。

P-4フルキャップ(ワイド樹脂先芯)

従来の鋼製先芯に代わり軽量な樹脂製先芯を採用。幅広設計で足先への圧迫を抑え、つま先の保護と履き心地を両立させています。

踏み抜き防止板

靴底にステンレス製の踏み抜き防止板を内蔵。釘やガラス片など鋭利なものを踏んでも足裏への貫通を防ぎます。

新開発の二層ラバーソール

ラバー発泡層と無発泡層の2層構造ソールを実現。発泡層がクッション性と屈曲性を高め、無発泡のアウトソールは耐久性を確保しつつ軽量化にも成功しています。

静電気帯電防止(静電靴)

JIS T8103 ED-P/C1区分の一般静電靴規格に合格。履くだけで人体の静電気を床へ逃がすことができます。

その他の付加機能

  • 耐熱性に優れた耐熱ソール(約1100℃の炎に曝しても変形しない)
  • 高輝度反射テープ搭載で夜間の視認性を確保
  • クライミングトウ仕様でハシゴ作業時につま先が引っ掛かりにくい
  • 足幅EEEのワイドサイズで甲高・幅広の足にも対応

見た目の印象とデザイン

見た目は一見、黒の革製ミリタリーブーツや消防士の活動靴を彷彿とさせます。つま先にかけて艶のある革と補強パーツが配置され、”THE 安全靴”なゴツさはありますが、全体がオールブラックのため意外とシンプルです。

履き口までしっかり覆うハイカットデザインで足首を保護しつつ、側面にはサイドファスナーを装備。

いちいち靴紐を全部解かなくても脱ぎ履きできるよう配慮されています。

ボリュームのある作業靴ですが、ロゴや派手な配色がないため私服にも合わせやすい印象です。デニムやカーゴパンツの裾で覆えばブーツ感覚で履けるので、「いかにも安全靴」感は控えめでしょう。

ミドリ安全 安全靴RT833Fのサイズ感【普段履きとの比較】

普段履いているスニーカーとの比較

安全靴はサイズ選びが難しいと言われますが、RT833Fの場合は普段のスニーカーサイズに近い感覚で選んで大丈夫そうです。ミドリ安全の作業履の方が少しだけ大きめに作られている印象です。

私の場合、普段履いているニューバランスやナイキのスニーカーは25.5cmですが、RT833Fは25cmを選んで問題なく履けています。

実際のユーザーレビューでは「日頃履いているサイズと一緒で問題なく履けた」との声があり、サイズ感はほぼ標準的です。足幅がEEEと広めなので、甲高・幅広の人でも普段サイズで窮屈さを感じにくいでしょう。

幅・甲のフィット感

足入れしてまず感じるのは、つま先周りの適度な余裕です。ワイド樹脂先芯のおかげで横幅に圧迫感がなく、指先を動かせるスペースがあります。

EEEの足幅設計により、甲高・幅広の人でも「小指が当たって痛い」「甲がきつくて紐が締まらない」といった問題は起きにくいと感じました。革製ブーツですが履き口周りやベロにはクッションパッドが入っており、甲への当たりもソフトです。

紐をしっかり締めることで甲からつま先にかけてホールド感を高められます。安全靴は紐やマジックテープで調整できるほうがフィットさせやすいので、RT833Fのような編み上げ+ファスナー併用型はサイズ微調整しやすく安心です。

中敷き・インソールは必要?

RT833Fには標準でEVAカップインソールが付属しています。抗菌・防臭機能付きで、かかと部分に衝撃吸収クッション、土踏まず部分にアーチサポートがある程度施された中敷きです。

実際に履いてみると、標準インソールでも土踏まずが軽く支えられ、クッション性も十分感じられました。1日作業しても足裏の疲労や痛みは特に気にならなかったため、まずは純正インソールで様子を見ると良いでしょう。

もし長時間の立ち仕事で足裏の疲労が気になる場合や、さらにフィット感を高めたい場合は、インソールの入れ替えを検討してもOKです。ミドリ安全からは静電気帯電防止機能付きの専用インソールも販売されています。

ミドリ安全RT833Fは痛い?重い?【歩きやすさと疲れにくさ】

実際に1日履いてみた感想

私がRT833Fを初めて履いてフル稼働した日は、午前中に庭の草刈り作業、午後に温室フレームの組立て、夕方にソーラーパネル設置という流れでした。合計で8時間ほどほぼ履きっぱなしの状態でしたが、率直な感想は「思ったより快適で普通に歩ける」です。

ゴツい安全ブーツなので動きにくさを覚悟していましたが、実際は足首の可動域も十分でしゃがんだり脚立を昇り降りしたりもスムーズでした。靴紐+サイドファスナーで足首を固定できるためグラつきがなく、庭の不整地でも足をひねる心配が少なかったです。

特筆すべきは靴底のクッション性で、コンクリートの上を歩いても底付き感がなく足裏が痛くなりません。内部のEVAインソールと発泡ミッドソールの二重クッションが効いているようで、重作業靴としては抜群の履き心地だと感じました。

足が痛くなりやすいポイントと対策

安全靴でよく聞く「履いていると足が痛くなる」ポイントとして、つま先の圧迫、かかとの靴擦れ、足首周りの当たりがあります。RT833Fではこれらの点が比較的よく対策されていました。

つま先については先述の通りワイド先芯で圧迫感が少なく、指先を動かせる余裕があります。ただ新品時は先芯周辺の革が硬いため、厚手の靴下を履く、あるいは数日履いて革を馴染ませることで解決します。

かかと部分はカップ形状のインソールと肉厚なパッドのおかげで靴擦れは起きませんでした。足首周りについても、編上げブーツながら履き口にクッションがあるため、当たって痛いということもなかったです。

紐の締め方で調節できるのも◎で、作業中はしっかりホールドしつつ、休憩時はファスナーだけ開けて紐はそのままでも足首をリラックスさせられます。

重さ・疲れやすさの印象

見た目から「重そう…」と思われるRT833Fですが、実測スペックでは26.0cm片足あたり約780g(両足で1560g)とされています。一般的なランニングシューズが片足300g前後、作業靴でも軽量スニーカータイプで500g程度ですから、それらに比べると確かに重めです。

しかし、従来の鋼鉄先芯+厚底ゴムの安全靴だと片足1kgを超えるものも珍しくない中、本モデルは素材工夫でだいぶ軽量化されています。体感的にも**「普通のスニーカーと典型的な安全靴の中間」**くらいの重さで、足を持ち上げるたびズシリとくるような負担は感じません。

歩行時の重さよりもむしろ感じたのは安定感です。靴自体にほどよい重量があるおかげか、足を下ろした時に地面にピタッと安定する感覚があります。「重い=疲れる」と一概には言えず、重さがあるからこそ疲れにくい場面もあると実感します。

ゴアテックス防水&静電靴としての性能【雨の日と現場でどうか】

雨・水場での使用感

雨の日に屋外で作業してみて感じたのは、さすがゴアテックス、防水性能は完璧だということです。小雨の降る中で1時間ほど庭作業を行いましたが、靴内部への浸水は一切なく靴下まで完全に乾いたままでした。

翌週には意図的にホースで水をかける実験もしてみましたが、甲革から水が染みることもなく、中まで水滴が入り込むことはありませんでした。ゴアテックスメンブレンがしっかりと水をシャットアウトしているのを実感できます。

長編上靴ゆえ、アンクル部分まで覆われているので、水たまりにうっかり足を突っ込んでも浅ければへっちゃらです。通常の雨作業であれば全く問題なく、靴内部は常にドライに保たれました。

透湿性については、防水靴としては健闘しているものの、真夏の炎天下で長時間動けばやはり多少の蒸れは感じます。夏場は吸汗性の高い靴下を使うなどの工夫で快適性を維持すると良いでしょう。

靴底のグリップ力と滑りにくさ

RT833Fの靴底は深めのパターンが刻まれたラバーソールで、濡れた路面や泥まじりの地面でもしっかりグリップしてくれます。実際に濡れたコンクリートの上や芝生の上で試した限りでは安定して踏み込めました。

特にありがたいと感じたのは、クライミングトウ設計です。つま先部のソールが少し競り上がった形状になっており、ハシゴのステップに靴先を乗せても引っかかりにくく安定する構造です。高所作業で梯子を使う際や、段差につま先を掛けて体を支えるような場面で威力を発揮しました。

日常的な雨天作業や、床が多少汚れた屋内作業で**「滑ってヒヤリ」とするリスクはかなり低減**できるでしょう。

静電靴としての安心感

RT833FはJIS T8103の一般静電靴規格に合格しており、履くだけで静電気を逃がす機能があります。実際に帯電しやすい化繊の作業着を着て、乾燥した室内で動き回ったあと金属に触れる実験をしましたが、静電気のバチッとした放電は起こりませんでした。

具体的には、電子部品の製造・検査ライン精密機械の組立工場塗装ブースや火薬類を扱う倉庫などでRT833Fは静電対策として十分です。大半の工場・倉庫作業であれば本製品の性能で十分カバーできます。

静電靴というとデザインが野暮ったいものも多い中、RT833Fは見た目がスマートなので**「静電靴が必要だけどゴツすぎるのは嫌」という人にも安心**して選んでもらえると思います。

ミニマリスト視点|RT833Fでどこまで”1足多役”できるか

普段着〜作業着までどこまでカバーできるか

ミニマリストとしては、靴もできれば最小限の数で済ませたいところ。結論から言えば、デニムやワークパンツなどカジュアルな普段着〜ヘビーデューティーな作業着まで幅広くマッチします。

見た目が黒のシンプルなブーツなので、ジーンズ+Tシャツのラフな服装に合わせても違和感がありません。むしろミリタリーブーツ風のおしゃれ感すら漂います。

ワークパンツやカーゴパンツと合わせれば、「今日は本格的に作業するぞ」という頼もしさ満点のスタイルになります。上半身が私服でも足元をRT833Fに変えるだけで急にアウトドア作業モードに切り替わるような印象で、1足で私服モードと作業モードのギャップを埋めてくれる存在だと感じました。

長靴・安全長靴との使い分け

雨天や泥仕事用に長靴を持っているミニマリストも多いでしょう。ポイントは泥や水の深さです。

水たまりだらけの泥現場や、ひざ下まで積雪のある真冬の屋外では、さすがに編上げブーツでは限界があります。そういう場合は丈の長いゴム長靴の方が上からの浸水を防げます。

一方、多少の雨やぬかるみ程度ならRT833Fで十分対応可能です。安全長靴はどうしても歩きにくく足首も固定されないため、長時間履くと疲れやすい欠点があります。その点RT833Fはしっかりホールドされ歩行も安定するので、**「全天候型の安全ブーツ」**として日常使いしやすい利点があります。

私の場合、農作業で田んぼに入るようなシチュエーションでは安全長靴、それ以外の屋外作業はRT833Fと使い分けています。

海外ノマド・旅に持っていくか問題

ミニマリストノマドにとって荷物の重量・容積管理は死活問題です。私も普段は7kg程度の機内持ち込みバッグ一つで旅する身ですが、RT833Fをフル装備で持っていくとなると悩ましいところです。

重量約1.5kgというのはバッグ容量の20%以上を占めてしまいますし、サイズもかさばります。結論として、飛行機移動を伴う海外ノマド旅には基本的に持って行かない方針にしました。

一方で、例えば国内旅行で現地に軽作業予定がある場合や、車中泊旅でアウトドアとデジタルワークを両立するような場合にはRT833Fは頼れる相棒になります。車移動が中心の国内ノマドであればトランクに積んでおけば荷物問題はクリアできます

どこで買える?ミドリ安全 安全靴RT833Fの取扱店と通販

ミドリ安全公式通販とオンラインモール(楽天・Amazon等)

RT833Fの購入方法としてまず検討したいのがミドリ安全公式通販サイトです。公式ならではの安心感があり、最新ロットの商品を確実に入手できます。

一方、価格面やポイント還元を重視するなら楽天市場やAmazonといったオンラインモールも選択肢です。楽天市場ではタイミング次第ではセール価格やポイント○倍キャンペーンでお得に買えることがあります。

注意点として、RT833Fは「受注生産」扱いとなっているサイズもあり、取り寄せに時間がかかるケースがあります。急ぎで欲しい場合は在庫を持っているショップを選ぶことが重要です。

ホームセンター・実店舗で試着するメリット

安全靴は実際に足を入れてみないと最適なサイズ感がわからないことも多いです。そのため、可能であれば作業用品店や大型ホームセンターの実店舗でRT833Fを試着してみる価値があります。

実店舗で実物を見ると、重量感や素材の感じ、ファスナーの動き具合など細部も確認できます。ネットの写真だけでは掴めない情報を得られるのは大きなメリットです。

「通販で買ったけどサイズが合わず結局履かなくなった」というミスマッチを避けるためにも、時間が許せば実店舗でのフィッティングは強くおすすめします。

返品・交換ポリシーを事前にチェック

高価な安全靴だけに、万一サイズが合わなかった場合の返品・交換可否も気になります。購入前に各ショップのポリシーを確認しておきましょう。

トラブル防止のため、注文前に以下のポイントをチェックしましょう。

  • 返品交換の条件:未使用であればOKか、送料負担はどちらか
  • 問い合わせ先:サイズ相談や交換依頼の連絡先が明確か
  • レビューの有無:他の購入者がサイズ交換した事例があるか

少々手間でもポリシー確認とショップへの一声掛けは怠らないようにしましょう。


ミドリ安全RT833Fが向いている人・向いていない人

向いている人

  • 私服+現場作業を一足でこなしたい人
    普段はカジュアルウェアだけど時折現場作業があるという方。デニムにも作業着にも合わせやすいRT833Fなら、着替えはしても靴だけは同じでいけます。
  • 雨の日や水場の作業が多い人
    屋外作業で突然の雨に降られたり、常に水たまりや濡れた床と向き合う仕事の人。ゴアテックス防水で足を濡らさずに済み、しかも靴内は蒸れにくいので雨天の不快感を大幅に軽減してくれます。
  • 静電靴が必要だが見た目のゴツさを避けたい人
    工場や倉庫で静電気対策靴の着用ルールがあるが、いかにも作業靴然としたデザインは嫌だ…という方。RT833Fは一見スマートな黒ブーツなので、作業現場からそのまま街中に出ても違和感が少なく、しかもしっかり静電気対策できます。
  • 多機能で安全性能の高い靴を求める人
    踏み抜き防止や耐熱底など、考え得る安全機能を一通り盛り込んだ靴が欲しい人。RT833Fなら「これ一足履いておけば大抵のリスクは対処できる」という安心感があります。

向いていない人

  • とにかく軽さ重視、スニーカー感覚で履ける安全靴が欲しい人
    重量級のブーツよりもスニーカータイプの軽快な安全靴を探している人には、RT833Fはオーバースペックかもしれません。
  • 真冬の雪深い現場で作業する人
    豪雪地帯の屋外作業やスノーアクティビティには、いくら防水とはいえ編上げブーツでは心許ないです。寒冷地での除雪作業や長時間の雪中作業には向きません。
  • 安全靴に最低限の機能しか求めない人(コスパ重視の人)
    「先芯さえ入っていればOK」「年に数回しか履かない」というライトユーザーには、この高価格ブーツは宝の持ち腐れになる恐れがあります。

まとめ|ミニマリストが選ぶミドリ安全 安全靴RT833F

ゴアテックス採用の防水安全靴として、雨天や水場でも靴内をドライに保ち快適に作業できる。静電気帯電防止機能や踏み抜き防止板など安全性能もフル装備で、現場のリスクに幅広く対応できる安心感がある。

サイズ感はほぼスニーカーと同等で幅広EEE設計のためフィットしやすく、クッション性の高いソールとインソールにより歩きやすく疲れにくい。ハイカットながらサイドファスナー付きで脱ぎ履きも容易で、長時間の使用でもストレスが少ない。

デザインは黒のシンプルなブーツタイプで、私服にも作業着にも合わせやすい。ミニマリスト志向の人が「一足多役」を狙うのにうってつけで、普段使いからアウトドア作業までシームレスに移行できる。

価格は張るものの「これ一足あればほとんどのシーンをカバーできる」という多機能ぶりで、プロユースから趣味のDIYまで幅広く活躍します。私自身、今後も国内拠点ではこのRT833Fをフル活用しつつ、必要に応じて旅先にも連れて行く予定です。

※実際にRT833Fを使用している様子やさらなる詳細レビューは現在制作中のYouTube動画でも紹介する予定です。興味のある方はぜひチェックしてみてください。

※関連記事:作業用ズボンのレビューや冬場の防寒着レビューなども今後掲載予定なので、併せてご覧ください。