本を電子書籍化することが流行っています。
自宅にある本って場所をとりますし、よいことはありませんよね。外出する際にも本を持ち歩くとすると、カバンに大きな負担になります。
一方で、最近はメルカリなどで「裁断済み」と書いてある本が売られていることもよくありますよね。
そこで今回は、裁断済みとは一体何なのか、本を電子書籍に変える方法などを詳しく解説します。
裁断済みとは?
![](https://bluevarycosmos.com/wp-content/themes/the-thor/img/dummy.gif)
本の「裁断済み」とは、本の綴じ部分を切り離してバラバラの状態にしたものです。この状態にする理由は主に2つあります。
- 電子書籍化するため
- 古本として販売するため
それでは、これらの理由と注意点を詳しく説明します。
電子書籍化するため
本を裁断する一つの理由は、電子書籍化するためです。
裁断した書籍をスキャナーで読み込むことで、電子書籍として保存することができます。電子書籍化することで、以下のようなメリットがあります。
持ち運びが便利
電子書籍化することで、書籍をデバイスに保存できるため、物理的なスペースを取らずに持ち運びが非常に便利になります。
検索機能の利用
電子書籍はデジタルデータであるため、特定のキーワードやフレーズを簡単に検索できます。
これにより、必要な情報を素早く見つけることが可能です。
古本として販売するため
本を裁断するもう一つの理由は、古本として販売するためです。
裁断済み古本は、通常の古本よりも安く販売されることが多く、購入者にとっては経済的なメリットがあります。
しかし、販売者にとっては以下のようなデメリットがあります。
価値が下がる
裁断済みの本は、元の状態ではないため価値が下がります。そのため、通常の古本よりも安価で販売されることが一般的です。
元の状態に戻せない
裁断した書籍は、一度バラバラにした後では元の綴じられた状態に戻すことができません。このため、裁断する際には慎重に判断する必要があります。
【なぜ?違法?】メルカリで裁断済みの本が出品されている理由
メルカリで裁断済みの本が出品されているのは、すでに本を電子化してしまって紙の本がいらなくなったからです。
裁断済みの本をメルカリで販売することは、違法ではないかという声がありますが、こちらに関しては、ITコンサルタントで弁理士の栗原潔によると、違法ではないと言われています。
本を電子化して、電子化したデータを転売したら著作権的に問題がありますが、一方で元の紙媒体をバラバラにしようがどうしようが、著作権の持ち主はコントロールできないと言われています。
裁断済みの本に関する注意点
裁断済みの本を購入または裁断する際には、いくつかの重要な注意点があります。
著作権法に抵触する可能性
裁断した書籍を電子書籍化して無断で配布することは、著作権法違反となります。個人で楽しむ範囲に留め、他者への配布や販売は避けるべきです。
古本として販売する際の価値
裁断済み古本は通常の古本よりも安価で販売されるため、販売者にとっては価値が下がるというデメリットがあります。この点を考慮した上で、裁断を行うかどうかを判断することが重要です。
元の状態に戻せない
裁断された本は元の綴じられた状態に戻すことができないため、購入者は裁断済みであることを理解した上で購入を決定する必要があります。
裁断済みの本の復元方法
裁断済みの本を復元するには、背表紙をつければいいだけです。一般的な製本のプロセスを踏みましょう。
用意するものは3つです。
- 裁断済みの本
- 製本カバー
- とじ太くん
まずは、裁断されている本を製本カバーに挟みます。
そして、製本キットである「とじ太くん」に本を入れて熱しましょう。
その後取り出して冷ませば本の復元ができています。
本を自炊で電子書籍化するやり方
そこで自炊する方法ですが、結論から言ってしまえば3つの機械を使います。
- とじ太くん
- ディスクカッター
- ScanSnap
それでは順に解説していきましょう。
自炊の仕方
とじ太くんで本をバラバラに
まず自炊したい本を用意して、クッキングシートに包みます。そして、表紙のカバーを外した上で、クッキングシートに包みます。そしてとじ太くんに包み込みます。とじ太くんは製本機で、本来背表紙にのりをつけて熱することで本をくっつける役目があります。
しかし、自炊する時には逆に使います。 すでに本についている、のりを温めて剥がすのです。
実際にとじ太くんに本を入れて、1分ぐらい待てばピーという音がなります。 そうしたら本の背表紙からページを思い切り引き抜きます。
ねばっとした糊が絡みますが、簡単に取ることができます。
ディスクカッターでプリント状に
そして、のりを取ったら今度は次の作業です。
20枚ぐらいの束に分けて一つずつその束をディスクカッターにかけて切っていきます。
背表紙部分は全部カットしてプリントのようにペラペラの紙にします。作業の際にゴミが出てしまうので、気をつけましょう。何冊か切り終わってまとめてゴミを片付けるのが1番です。
ScanSnapでスキャン
そしてそれが終わったら、いよいよScanSnapというスキャナで取り込んでいきます。やり方は簡単でパソコンにScanSnapのドライバーをインストールして、スーパーファインモードで取り込むだけです。
スキャナに紙をセットすると、自動で両面を読み取ってくれます。紙がなくなったらセットしてあげましょう。それだけで、自炊の本が簡単に出来上がります。
裁断なし!本は傷をつけない方法
傷をつけたくないという人もいるでしょう。そういった人におすすめなのが、ScanSnapの裁断なしで読み取り可能なスキャナーです。
新聞や雑誌といった大きめの書籍でも対応している上に、厚みがあったとしてもきちんと読み取ってくれます。
ちなみに、本を切り刻んだものでも、裁断済みの商品としてメルカリなどでも売ることができます。
意外にも買い手が付くのでびっくりです。同じようにスキャンして本を使おうと思っている人は、初めから裁断がしてあるのでスキャナで取り込むだけでいいので、そのニーズでしょう。逆に言えばメルカリで裁断済みの商品を探すと、自炊が楽になります。
自炊道具はどこで揃える!?
これらの機会さえあれば、自炊は簡単にできます。ご紹介した3つの機械さえあれば自炊はできます。
ボクは思い切って3セットを購入しました。購入した方が手放さない限り一生使えるので、コスパはよいと思います。
ボクはこの3セットをスーツケースの中に入れて保管してますが、それぐらいの大きさなので全然スペースを取りません。個人的には購入してしまうことをおすすめします。特にスキャナは最新のものでなくて古いものだと安く手に入りますよ。
裁断機をわざわざ買いたくないならレンタル
裁断機は重たいし場所を取るので、必要な時にだけ利用できるレンタルサービスがおすすめです。
DMMのいろいろレンタルであれば、自炊に必要なセットを5,000円〜でレンタル可能です。
裁断機とスキャナをまとめてレンタルできるので、非常にお得です。
大掃除の時にだけ、これらのアイテムをレンタルして自炊化してしまうのもいいですね。
まとめ
今回は電子書籍の自炊についてご紹介しました。電子書籍の方が便利なことが多いのが本音です。自炊してしまった方が、本も売ることができるし、どこでも持ち運びできるのでメリットが大きいです。ぜひ、みなさんもお試しになってみてはいかがですか。