みなさん、こんにちは。華山です。みなさんは、語学学習を毎日頑張っていますか。特に検定試験は語学を続けていく上で大切なモチベーションになりますよね。
そこで今回は、実用技能英語検定、英検準1級へ最短で合格する方法をご紹介します。
英検準1級とは?
英検準1級は、公益財団法人 日本英語検定協会(Eiken Foundation of Japan)が実施する英語能力試験の中で、2番目に高いレベルに位置する試験です。この試験は、大学中級レベルの英語力を評価するものであり、具体的には高度な読解力、リスニング能力、スピーキングおよびライティングスキルを求められます。
英検準1級の取得は、大学進学や就職活動において非常に有効であり、特に英語力が重要視される学部や職種において、高い英語力を証明する手段として広く認識されています。また、この資格は海外留学を目指す学生や、英語を用いた専門職を希望する社会人にとっても大きなアドバンテージとなります。
英検準1級の合格は、英語でのコミュニケーション能力が高いことを示し、国際的なビジネスシーンや学術的な場面でも通用する英語力を持っていると評価されます。したがって、この試験に合格することは、個人のキャリアや学業において大いに役立つものです。
英検準1級の試験内容
英検準1級試験は、2次試験まであります。
1次の筆記試験は以下の3つのセクションで、2次では面接があります。
- 一次試験:リスニング、リーディング、ライティング
- 一次試験:面接
英検準1級のレベル
英検準1級のレベルは以下のようになっています。
- 大学中級程度の英語力
- 社会生活で求められる英語を十分に理解し、使用できること
- 語彙力、読解力、リスニング力、ライティング力、スピーキング力の全てがあること
それでは、それぞれの観点から順番に解説します。
語彙力
英検準1級では、約7,500語~9,000語の語彙力が必要です。これは、英検2級の合格に必要な語彙数の約2倍です。
日常生活やアカデミックな場面でよく使用される単語だけでなく、専門的な分野で使用される単語も理解する必要があります。
読解力
読解力においては、長文記事、論説文、専門書など、様々なジャンルの英文を理解する能力が求められます。
文章の論理構造を把握し、筆者の意図を読み取ることができるだけでなく、難しい文法や専門用語も理解することが重要です。
リスニング力
リスニング力では、日常会話、講義、ニュース放送など、様々な音声素材を理解することが求められます。
話者の意図や感情を理解し、英語の音声変化やリズムにも対応する能力が必要です。
ライティング力
ライティング力では、様々な形式の英文を書く能力が求められます。
論理的に文章を構成し、自分の考えを明確に表現することができ、文法的に正しい英文を書く力が必要です。
スピーキング力
スピーキング力においては、日常会話だけでなく、議論やプレゼンテーションなど、様々な場面で英語を流暢に話す能力が求められます。
相手の話を理解し、適切な英語で応答することができ、発音やイントネーションも正しくすることが重要です。
英検準1級とTOEICのレベルを比較
TOEICでいうと730あれば受かると言われています。全然高くないですね。ただ、TOEICと違って、ライティングとスピーキングがあるところは対策が必要です。総合的に見れば、英検準1級の方が少し難しいです。
英検準1級と国際基準のレベルを比較
CEFRと呼ばれる語学のレベルでは、B2レベルになります。海外の大学に留学して英語の授業についていけるレベルと言われています。個人的な肌感覚でいうと大学は厳しいかなと思うのですが、最低限のラインというところでしょう。
逆に言えば、多くの大学が留学要件としてB2以上を求めてくるので、英検準1級を取得していればよいのです。
英検準1級の合格率と合格点
英検準1級の合格率と合格点をご紹介します。
- 英検準1級の合格率は近年約30%台前半で推移
- 一次試験の合格基準スコアは1,792点/2,250点(約79%)
- 二次試験の合格基準スコアは512点/750点(約68%
それでは順番に解説します。
英検準1級の合格率は近年約30%台前半で推移
英検準1級の合格率は、近年約30%台前半で推移しています。
2023年度の合格率は32.2%でした。これは全受験者の中で約3割の人が合格していることを示しています。
一次試験と二次試験の合格点
英検準1級は、一次試験と二次試験の2段階に分かれています。
2016年度より、英検では従来の得点率に加え、CSEスコアと呼ばれる新しい評価基準が導入されています。CSEスコアは、各問題ごとの難易度を考慮した換算得点であり、試験回や受験者によって得点率が異なっていても、一定の基準で合否判定を行うことができます。
それぞれの合格基準スコアは以下の通りです。
一次試験
一次試験のCSEスコアによる合格基準は以下の通りです。
- 合格基準スコア:1,792点/2,250点(約79%)
- リーディング:432点/576点(約75%)
- ライティング:240点/320点(約75%)
- リスニング:120点/156点(約77%)
全体で80%程度得点する必要があるということです。
二次試験
二次試験のCSEスコアによる合格基準は以下の通りです。
- 合格基準スコア:512点/750点(約68%)
面接なので評価が難しいですが、言葉がスムーズに出てくることや受け答えがきちんとできることなど最低限の会話をできるようにしておきましょう。
合格ラインは7割から8割
上記はあくまで合格基準点であり、実際の合格ラインは試験回や受験者によって多少異なります。合格するためには、各技能で最低7割程度、そして全体で8割を獲得することを目標にするのが良いでしょう。
また、4技能すべてで7割を取れなくても合格する可能性はあります。たとえば、リーディングで7割を多少下回ったとしてもリスニングやライティングでカバーできれば問題ありません。
英検準1級の対策や勉強法
試験の概要
英検準1級の試験には、1次試験と2次試験があります。1次試験がペーパー試験で、リスニングとライティング、リーディングがあります。
そして2次試験では、面接によってスピーキングをテストします。1次試験で一定の得点率、6割から7割取れなければ2次試験には進めません。そのため、しっかりとまずは1次試験の対策をするようにしましょう。
おそらく英検準1級を狙っている人ならば、TOEICの対策をしているでしょう。リーディングとリスニングは、馴染み深いもので得点源になります。
リーディングの対策
特に英語のリーディングは、比較的簡単なのでここで取らなければ合格が望めません。まず簡単なのが、リーディングの大問2と3です。空欄補充と内容一致問題で、センター試験の英語と問題形式が近く、内容が少し難しくなった程度です。
英文を読んで消去法でも答えられますし、それっぽい英単語や文を選ぶだけで正解になります。ここでまず稼ぎましょう。大問2,3で8割の正解率を取りたいです。
一方の大問1は難しいことで知られています。短文の空欄補充のですが、語彙が半端なく難しいです。学校で普通に英語の授業を受けているだけでは絶対に登場しないような単語が出てきます。英検準1級の単語帳を使って、単語力を補充しましょう。
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ただ、本当に難しいのでここは、得点率を6割を目標にしましょう。
リスニング対策
そして、リスニングです。問題によっては、長文を読まれるので、集中力が必要になります。英語以前の問題になりますので、自分で集中力を高める方法を身につけるべきです。個人的には、目薬などをリスニング前にすると集中できました。
まず、大問1は会話形式なので比較的聞き取りやすいです。登場人物はだいたい、男の人と女の人が出てきて何かを相談しています。「この後女の人は何をするでしょう」というような質問が出されます。
ただ少しトリッキーなことがあって、最初に何か決めてから予定を変更するなど、注意して聞かなければなりません。順を追って何をしたのか把握するように努めましょう。
大問2は1人の人がずっとナレーションを喋ります。ただ、ナレーションがとても長いので集中力を途切らせないようにしましょう。そして、話の大まかな流れを意識するようにしましょう。細部は忘れても大丈夫です。何をして何をしたという流れが分かれば、問題に答えることができます。
大問3は、リーディングとリスニングの組み合わせです。まず前提条件を読んだ上で、問題文を聞いて 適当な答えを選びます。正解を探すというよりは消去法で消していく方が無難です。10秒の間に置かれたシチュエーションをパッと読んで速読できるようにしましょう。
リスニングもどれも長くて難しいのは本音ですが、会話文問題が1番馴染みやすくて得点源にしやすいと思います。リーディングに比べても点数を稼ぎやすい問題ですので、7割から8割全体を通して取るようにしましょう。
ライティング対策
ライティングの対策は得点を稼ぐ答案を作るよりも、減点されないように回答することが原則です。具体的には、自分がうろ覚えの単語の使用を避けて、高度な文法を使わず短く文章を切って簡潔に書くことです。
問題にあるキーワードを使うことと、序文・本文・結論という英語のフォーマットに合わせて書くことです。あいまいな単語も、自分で知っている他の英語を置き換えて、スペルの簡単な単語の方が減点されにくいです。
筆記試験の時間配分
英検準1級の理想的な時間配分は以下です。
- リーディング:45分
- ライティング:40分
- リスニング:30分
それでは順番に解説します。
筆記試験
英検準1級の筆記試験は90分で、リーディングとライティングの2つのセクションに分かれています。各セクションの理想的な時間配分は以下の通りです。
リーディング: 45分
- 語彙問題:15分
- 長文問題(穴埋め):15分
- 長文問題(内容一致):15分
ライティング: 40分
- ライティング課題1:20分
- ライティング課題2:20分
そして、残りの時間5分で見直しを行いましょう。
リスニング試験
リスニング試験は30分で構成されています。こちらは、放送なので時間の融通はほぼありませんが、一応見直し時間も取りましょう。
- 問題解答:29分
- 見直し:1分
面接対策
面接ですが、ここであまり落とされることはないと聞きます。英語がたどたどしくても、イラストなどを見て状況を説明できるようなトレーニングを積んでいけば、合格は十分に可能です。ポイントとしてはこの日常生活でシチュエーションを英語で表現できるように鍛えておくことです。
僕が使っていた参考書は、こちらです。
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勉強法は、準1級の問題をどんどん解くことでした。英検の頻出問題を解くことによって、本番慣れしてさらには解き方などが身につきました。
一方で、単語帳は速読速聴英単語というものを使ってました。
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そちらは特に英検準1級に特化した単語帳ではありません。幅広く単語を覚えるため使用していました。ただリーディングの語彙力を見るパートでは、得点率が5割程度だったので相応の単語帳は買うべきです。
そのため、速読速聴と、英検準1級の単語帳をやっておくと間違いはありません。
英検準1級のライティング試験対策
英検準1級のライティング試験は以下のように対策しましょう。
- 試験形式と採点基準を理解する
- 論理的な思考力を鍛える
- 幅広い英語表現を身につける
- 時間管理能力を磨く
それでは順番に解説します。
1. 試験形式と採点基準を理解する
英検準1級ライティング試験は、与えられたトピックについて、2つの論点を選び、それぞれについて論理的に意見を述べる形式です。
試験時間は40分であり、2つの論点についてそれぞれ200語程度書く必要があります。
採点基準は、内容、構成、語彙、文法の4つの観点から行われます。内容では、トピックに対する明確な意見と、それを裏付ける十分な論拠が求められます。構成では、論理的な文章構成と、論点間のつながりが評価されます。
語彙では、適切な語彙の選択と、正確な語彙使用が求められます。文法では、文法規則の正しい理解と、自然な英文表現が評価されます。
2. 論理的な思考力を鍛える
英検準1級ライティング試験では、論理的に意見を述べることが求められます。
そのため、論理的な思考力を鍛えることが重要です。論理的な思考力を鍛えるためには、以下のような方法があります。
- ニュース記事や論説文を読む
ニュース記事や論説文を読むことで、論理的な文章構成や論理展開の仕方などを学ぶことができます。 - ディベートやディスカッションに参加する
ディベートやディスカッションに参加することで、自分の意見を論理的に説明する練習をすることができます。 - ロジカルシンキングに関する書籍を読む
ロジカルシンキングに関する書籍を読むことで、論理的な思考の基礎を学ぶことができます。
3. 幅広い英語表現を身につける
英検準1級ライティング試験では、幅広い英語表現を身につけることが重要です。
幅広い英語表現を身につけるためには、以下のような方法があります。
- 多読する
多読することで、様々な英語表現に触れることができます。 - 英単語帳や英熟語帳を使う
英単語帳や英熟語帳を使うことで、体系的に英語表現を学ぶことができます。 - 英作文の練習をする
英作文の練習をすることで、実際に英語表現を使う練習をすることができます。
4. 時間管理能力を磨く
英検準1級ライティング試験では、40分という限られた時間の中で2つの論点について論理的に意見を述べることが求められます。
そのため、時間管理能力を磨くことが重要です。時間管理能力を磨くためには、以下のような方法があります。
- 過去問を解き、時間配分を練習する
過去問を解くことで、試験本番に近い状況で時間配分を練習することができます。 - ストップウォッチを活用する
ストップウォッチを活用することで、各論点にどれくらいの時間を費やすべきかを把握することができます。 - 集中力を高める:
集中力を高めることで、限られた時間の中で効率的に作業することができます。
英検準1級のライティングのテンプレート
英検準1級ライティング試験では、文章を流れで組み立てることが大切です。
序論、本論、結論の3つで文章をまとめましょう。
序論
- トピックの提示: 与えられたトピックを簡潔に紹介する。
- 自分の意見: トピックに対する自分の意見を明確に述べる。
- 論点の提示: 自分の意見を裏付ける2つの論点を提示する。
本論
- 論点1:
- 論点1を具体的に説明する。
- 論点1を裏付ける根拠を2つ以上提示する。
- それぞれの根拠を具体例を用いて説明する。
- 論点2:
- 論点2を具体的に説明する。
- 論点2を裏付ける根拠を2つ以上提示する。
- それぞれの根拠を具体例を用いて説明する。
結論
- 自分の意見を再確認する。
- 論点1と論点2を踏まえて、トピックに対する結論を述べる。
- 今後の展望などを述べる(任意)。
では、これらを踏まえて、日本語の文章で「インターネットは社会にプラスの影響を与えるか?」というトピックについて書くならどうなるか見てみましょう。
例文:「インターネットは社会にプラスの影響を与えるか?」
序論
近年、インターネットは私たちの生活に欠かせないものとなった。情報収集、コミュニケーション、エンターテイメントなど、様々な用途で利用されている。しかし、インターネットは社会にプラスの影響を与えるのだろうか?
私は、インターネットは社会にプラスの影響を与える多くの側面を持っていると考える。その理由として、以下の2つの論点を挙げたい。
論点1: 情報へのアクセス
インターネットは、世界中の人々が情報にアクセスする機会を劇的に増加させた。従来の情報源では得ることができなかった情報や、異なる視点からの情報に容易にアクセスできるようになった。これは、個人の知識や教養を高め、多様な価値観を理解するのに役立つ。
例えば、インターネット上には、様々な分野の専門家によるブログや記事が公開されている。また、オンライン講座や動画教材を通じて、専門的な知識やスキルを習得することも可能である。さらに、ソーシャルメディアを通じて、世界中の人々と交流し、異なる文化や価値観に触れることもできる。
論点2: コミュニケーションの活性化
インターネットは、人々のコミュニケーションを活性化させた。従来の電話や手紙では困難だった、遠距離に住む友人や家族とのコミュニケーションも、インターネットを通じて容易にできるようになった。また、SNSを通じて、新たな人々と知り合ったり、共通の趣味を持つ仲間を見つけたりすることもできる。
例えば、SNSを通じて、同じ趣味を持つ人々が集まるオンラインコミュニティに参加することができる。また、ビデオ通話機能を利用して、遠距離に住む家族と顔を合わせながら会話することもできる。さらに、オンラインゲームを通じて、世界中の人々と協力してプレイしたり、競い合ったりすることもできる。
結論
以上のように、インターネットは社会にプラスの影響を与える多くの側面を持っている。もちろん、インターネットには、誹謗中傷や情報格差などの問題点も存在する。しかし、これらの問題点を克服するための対策を講じることで、インターネットはより良い社会を作るためのツールとなる可能性を秘めていると考える。
英検準1級ライティング試験で使える表現や提携文
以下は、英検準1級ライティング試験で使える表現例です。
論点の提示
- I believe that… (私は…と信じる)
- In my opinion,… (私の意見では、…)
- It is my contention that… (私は主張する)
論拠の提示
- Firstly,… (まず第一に、…)
- Secondly,… (第二に、…)
- Moreover,… (さらに、…)
- In addition,… (加えて、…)
結論
- In conclusion,… (結論として、…)
- Therefore,… (したがって、…)
- For these reasons,… (これらの理由から、…)
- I strongly believe that… (私は強く信じる)
その他
- However,… (しかし、…)
- On the other hand,… (一方で、…)
- Although,… (確かに、…)
- It is important to note that… (重要なのは、…)
まとめ
今回は英検準1級に合格する方法をご紹介しました。
英検準1級まで来ると英語が得意な方に分類されると思います。
しかしながらゴールとしてはあまりにも低いです。1つのモチベーションにして、これからも英語学習に励みましょう。ぜひ、みなさんの参考になれば嬉しいです。